キャリア講師を目指す方への支援を積極的にされていると伺いましたが、そのきっかけを教えてください。
一つは、カウンセリングだけがキャリコンの仕事ではなく、キャリア講師や企業研修講師もキャリコンの仕事であると考えたからです。
私自身がキャリア講師を目指したときの手探り状態で非常に苦労した経験が講師未経験の方のお役に立てるのではないかと考え、“キャリ塾”を立ち上げました。
また講師として登壇する中で、やりがいを非常に多く感じる素晴らしい仕事だと実感しています。
このキャリア講師の素晴らしさを、キャリコンとして次のフェーズにチャレンジしたいと考えている方をサポートしながら、お伝えできたらと考えています。
“キャリ塾”の具体的な内容を教えてください。
“キャリ塾”は、キャリア講師を目指すキャリコンを対象にした講義と個別のカウンセリングを組み合わせたプロ グラムです。
はじめに個別のカウンセリング、“エッセンシャル・カウンセリング”を実施し、「なぜキャリア講師になりたいのか」、「どんな授業をしたいのか」などの意向を確認し目標を明確にしたうえで、 受講をスタートします。
現在は全3回のコースで、大学のキャリア授業に関することや、授業の構成、資料作成 のポイントなどを学び、模擬授業とそのフィードバックも行います。
またエージェントの方との交流会も設定しております。
私自身が試行錯誤する中で作り上げた内容を中心に、“その人らしさ”を引き出し分析した講座・授業・研修開発を目的としています。
一番の特徴は、講座の合間に個別カウンセリングを行い、その人の才能や個性、気づいていないポテンシャルを発掘することができる点です。
“キャリ塾”の参加者は、どういった方が多いですか?
大学生と関わりたい方が多い印象です。
他にも大学のキャリアセンターで就業しているが、もっと自分の強みを見つけたい方や自己研鑽の一環で参加される方も多いです。
“キャリ塾”の参加者の方に対してどのような“想い”を持って支援されていますか?
「絶対幸せにする!」「次のステージに一緒に行こう!」でしょうかね(笑)。
ご自身のできること、やるべきことを“キャリ塾”をとおして見つけて頂けたら嬉しいです。
来年から再び“キャリ塾”を開講されるそうですが、その他に新たな計画を考えておられますか?
キャリコン資格を取得し本当に良かったことは、自分で自分のことをカウンセリングするようになり、闇雲に悩むことが無くなったことです。
これからの時代は自分の中にしか正解がない時代なので、自分と対話をして欲しいと思っています。
寝る前でも電車を待っている時間でもいいので自分の心の状況をいつも振り返ってほしい、自分はどうありたいのか、と内省をしてほしいのです。
現在は、Twitterで“#今日の自己対話”というハッシュタグを付けて色々発信しています。
来年ぐらいにこれまでに発信した内容をまとめて動画でアップできたらと考えています。
今後のキャリアプランを教えてください。
コロナの影響で働くスタイルが大きく変化している中で、採用も新卒一括採用のメンバーシップ型採用から職種を特定しその職種を遂行できる人を採用するジョブ型採用に変化し、それに伴って人事評価も変わっていくでしょう。
採用のスタイルが変わるわけですから、キャリア授業も変わらなくてはいけないと考えています。
また多くの学生と関わっている中で感じるのは管理職像も変わらざるを得ない、という事です。
新しい管理職像として、以前の指示命令スタイルから韓国の音楽プロデューサーJ.Y. Park氏のような承認型スタイルになると思っています。
そんな時代に沿った変化の中で、切っても切り離せないのはまず「傾聴」です。
この「傾聴 」の他にもキャリアコンサルティングのエッセンスを企業研修講師として広めていきたいと考えております。
最後にキャリコンを目指している方にメッセージをお願いできますか?
キャリコン資格をただ取得するだけではなく、自分の強みを理解し、そして自分の就業領域、「どういった人達をどのように支援したいのか、またそれはなぜなのか」までを明確にしてください。
そして時代の流れをキャッチし、何が求められているのか自分だけの見立てを立ててください。時代を分析し時代が求めていることと自分がやりたいことがフィットすれば必ず爆発breakするはずです!
本日は貴重なお話をきかせて頂き、ありがとうございました
インタビューを受けてくださったキャリアコンサルタント